|
『梵網経盧舎那仏説菩薩心地戒品第十』とは、大乗仏教の経典であり、『梵網経』と通称する〔宋・元・明本は『仏説梵網経下』とする。〕。鳩摩羅什訳とされる漢訳が伝わる。上下の二巻本で、下巻を特に「菩薩戒経」とよぶ。 僧肇〔(374、一説に474~414年)東晋、長安の人。鳩摩羅什(くまらじゅう)門下の学僧。〕の序文によれば、原本『梵網経』120巻61品の1品を訳出したものであるという〔「口翻解釋。五十餘部。唯梵網經。一百二十卷六十一品。其中菩薩心地品第十。專明菩薩行地。是時。道融道影三百人等。即受菩薩戒。」〕。 漢伝仏教における菩薩戒はこの経典に説かれるものが用いられる。 原本は伝わっておらず、5世紀頃に宋 (南朝)で成立した偽経(中国撰述経典)とみる学者が多い。〔平川彰 『インド・中国・日本 仏教通史』 p.74 (1977年、新版 2006年 春秋社) ISBN 978-4393118221〕 パーリ語で書かれた上座部仏教所伝の『梵網経』とは内容がまったく異なる。 == 内容 == 上巻は菩薩の階位である四十種類の法門を述べたものである。 下巻は十重四十八軽戒と呼ばれる禁戒を述べたもので、父母に孝順であることなど、中国的な内容が見られる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「梵網経 (大乗仏教)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
|